Japanese
English
論述
Knee Arthrometer(KT-2000)による後十字靱帯損傷膝の不安定性の評価について
Evaluation of Instability of the Posterior Cruciate Ligament Deficient Knees using Knee Arthrometer (KT-2000)
今本 雅彦
1
,
松本 秀男
1
,
冨士川 恭輔
1
,
竹田 毅
1
,
中村 光一
1
,
阿部 均
2
Masahiko Imamoto
1
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2北里研究所病院スポーツクリニック
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Keio University
キーワード:
後十字靱帯損傷
,
PCL injury
,
不安定性
,
instability
,
膝関節測定器
,
knee arthrometer
Keyword:
後十字靱帯損傷
,
PCL injury
,
不安定性
,
instability
,
膝関節測定器
,
knee arthrometer
pp.230-234
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901311
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抄録:PCL損傷膝の不安定性の徒手検査は一般に仰臥位で行うが,この肢位では下腿自重のため脛骨顆部が既に後方に変位しているので,不安定性が前方か後方かの判定や細かい病態の把握が困難なことが少なくない,今回我々はKT-2000 Knee Arthrometerを用いて,臨床的にPCL単独損傷と診断した19例19膝(健側を対照)について133N前方負荷時,89N後方負荷時の関節の前後方向変位量,stiffnessを計測した.その結果,前後総変位量は患側が健側より増大し(P<0.01),測定開始時のstiffnessは患側が健側に比し低下していた(P<0.01),しかし前方および後方負荷時のstiffnessは患健側間に有意差を認めなかった.今回の計測により,臨床的にPCL単独損傷と診断される例の中にもPCLを中心とした膝後方制動機構に様々な病態があり,時にはsubclinicalなACL機能不全を合併している例が存在することが示唆された.
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