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特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)
頸髄腫瘍摘出後における頸椎不安定性の検討
Analysis of Cervical Instability Resulting from Laminectomies for Removal of Spinal Cord Tumor
勝見 裕
1
,
本間 隆夫
1
,
佐藤 栄
1
,
奥村 博
1
,
中村 敬彦
2
Yutaka Katsumi
1
1新潟大学医学部整形外科学教室
2長岡立川総合病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Niigata University School of Medicine
キーワード:
頸髄腫瘍
,
cervical cord tumor
,
頸椎
,
cervical spine
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
不安定性
,
instability
Keyword:
頸髄腫瘍
,
cervical cord tumor
,
頸椎
,
cervical spine
,
椎弓切除
,
laminectomy
,
不安定性
,
instability
pp.437-444
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908085
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抄録:〈目的〉原発性頸髄腫瘍摘出のための椎弓切除に起因する不安定性について検討した.〈方法〉34例を対象に術前後頸椎単純X線像から頸椎柱の変化,各椎間および椎体の動きの変化,不安定性の有無を調査した.〈結果および考察〉7例(20%)に不安定性を認め,既に3例は固定術が必要であった.この7例を検討した結果,手術時年齢,術前中間位alignment,切除椎弓数,C2椎弓切除,椎間関節侵襲が不安定性発生に影響を及ぼす因子と考えられた.しかし術前頸椎可動域,性差,術後外固定期間,術後神経学的所見による影響は少ないと思われた.また各症例別に不安定性因子の数を検討すると,不安定性を生じなかった例が平均1.2項目と少ないのに対し,不安定性例はいずれも2項目以上平均2.5,特に固定術追加例はC2椎弓切除,椎間関節侵襲の因子を含む3項目以上が認められた.したがって不安定性因子の数から不安定性発生とその程度を予測できるものと思われた.
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