Japanese
English
臨床経験
急性脊髄硬膜外血腫の自然回復例
A Case of Spontaneous Recovery of Acute Spinal Epidural Hematoma
高田 章弘
1
,
浅井 達郎
1
,
坂本 勇二郎
1
,
前中 孝文
1
,
皷 敏光
1
Akihiro Takada
1
1市立豊中病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Toyonaka Municipal Hospital
キーワード:
脊髄硬膜外血腫
,
spinal epidural hematoma
,
自然回復
,
spontaneous recovery
,
核磁気共鳴画像
,
MRI
Keyword:
脊髄硬膜外血腫
,
spinal epidural hematoma
,
自然回復
,
spontaneous recovery
,
核磁気共鳴画像
,
MRI
pp.87-90
発行日 1994年1月25日
Published Date 1994/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901287
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抄録:MRIにて診断しえた急性脊髄硬膜外血腫の自然回復例を経験したので,文献的考察を加え報告する.症例は37才女性.突然の背部激痛,両下肢麻痺のため当科入院となる.発症後7日目のMRIで第6頸椎から第1胸椎にかけて脊柱管の腹側にT1でhigh intensityのmassを認めた.特徴的な臨床症状とMRI所見から急性脊髄硬膜外血腫と診断した.入院時,ほぼ完全麻痺であった下肢筋力は発症後6時間で両足趾の筋力から回復を示し,発症後18時間で筋力は2~2+と改善,発症後11日で歩行可能となった.発症後34日目のMRIでは病変部は完全に消失していた.従来,可及的速やかな手術的治療が必要とされてきたが,本症例のように麻痺出現後早期,即ち24時間以内に回復傾向を示す場合は保存的に経過観察するべきであると思われた.
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