Japanese
English
臨床経験
フィブリン接着剤および微線維性コラーゲンによるセメントレス人工膝関節形成術の出血抑制効果
Effects of Fibrin Glue and Microfibrillar Collagen as a Hemostatic Agent for Control of Bone Bleeding in Non-cemented Total Knee Arthroplasty
平岡 正毅
1
,
八木 知徳
1
,
引野 講二
2
Masatake Hiraoka
1
1手稲渓仁会病院整形外科
2札幌鉄道病院整形外科
1Orthopaedic Surgery, Teine Keijinkai Hospital
キーワード:
フィブリン接着剤
,
fibrin glue
,
微線維性コラーゲン
,
microfibrillar collagen
,
止血剤
,
hemostatic agent
,
骨出血
,
bone bleeding
,
セメントレス人工膝関節形成術
,
non-cemented total knee arthroplasty
Keyword:
フィブリン接着剤
,
fibrin glue
,
微線維性コラーゲン
,
microfibrillar collagen
,
止血剤
,
hemostatic agent
,
骨出血
,
bone bleeding
,
セメントレス人工膝関節形成術
,
non-cemented total knee arthroplasty
pp.1309-1313
発行日 1993年11月25日
Published Date 1993/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901252
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:セメントレス人工膝関節形成術(以下TKA)が普及してきているが,骨切り面からの出血が多く問題となっている.骨切り面からの出血を抑制する目的で,96膝のセメントレスTKAにおいて,微繊維性コラーゲン(MCH使用群:38膝)およびフィブリン接着剤(Beriplast P使用群:46膝)を骨切り面に使用し,その効果を比較検討した.術中出血量は止血剤を使用しない12膝(以下,非使用群)では464ml,MCH使用群472ml,フィブリン接着剤使用群409mlで3群間には差はなかった.術後出血量は非使用群で1,445mlであるのに対し,MCH使用群561ml,フィブリン接着剤使用群619mlと有意に少なかった(P<0.01),総輸血量は非使用群で1,371mlであるのに対し,MCH使用群で848ml,フィブリン接着剤使用群859mlと有意に非使用群より少なかった(P<0.01),MCHとフィブリン接着剤の間では,術後出血量および総輸血量において有意差はなかった.両群とも臨床的合併症は認められず,安全で有用な止血法である.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.