Japanese
English
臨床経験
恥骨と腸骨にinsufficiency fractureを起こした慢性関節リウマチの1例
A Case Report: Insufficiency Fractures of the Pubis and Ilium in Rheumatoid Arthritis
大沼 信一
1
,
菊地 俊彦
1
,
江畑 公仁男
1
,
荻野 正明
2
Shinichi Ohnuma
1
1秋田大学医学部整形外科室
2湖東総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Akita University School of Medicine
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
RA
,
骨盤
,
pelvis
,
疲労骨折
,
insufficiency fracture
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
RA
,
骨盤
,
pelvis
,
疲労骨折
,
insufficiency fracture
pp.975-978
発行日 1993年8月25日
Published Date 1993/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901189
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:症例は71歳,女性で,1977年に発症した慢性関節リウマチ患者である.1980年よりシオゾールを投与しコントロール良好であったが,1985年12月より全身の関節痛が増悪し,1986年10月よりプレドニン5mgを投与していた.1988年3月より右股関節痛が強く,歩行困難となったため4月に入院した.入院時の骨盤X線写真で異常を認めなかったが,入院70日後のX線写真で右恥骨の骨融解像と左腸骨の骨折線をみ,入院100日後で左腸骨は縦に離解し,骨盤の変形をきたした.骨盤CT検査で右恥骨,左腸骨とも骨折と診断され,骨腫瘍の可能性は骨生検により否定された.疼痛は軽快し,通院加療となったが,1989年10月には左腸骨々折部周囲の骨硬化像と著明な変形を認めた.腸骨中央部のinsufficiency fractureの報告は稀であり,若干の考察を加え報告した.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.