Japanese
English
整形外科基礎
駆血帯使用が術前投与抗生物質(CZON)の組織内濃度に与える影響
The Effect of Airtourniquet Application on Tissue Concentration of Antibiotics (CZON) Administered Preoperatively
八木 知徳
1
,
平岡 正毅
1
Tomonori Yagi
1
1手稲渓仁会病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Teine-Keijinkai Hospital
キーワード:
抗生物質
,
antibiotics
,
CZON
,
駆血帯
,
airtourniquet
,
組織内濃度
,
tissue concentration
Keyword:
抗生物質
,
antibiotics
,
CZON
,
駆血帯
,
airtourniquet
,
組織内濃度
,
tissue concentration
pp.795-799
発行日 1993年7月25日
Published Date 1993/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901148
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:整形外科手術に伴う骨・関節の感染症を予防する目的で,抗生物質の術前投与が行われることが多い.一方,四肢の手術の場合,駆血帯を用い血流を遮断するため,手術創内の抗生物質濃度の推移には興味かもたれる.我々は55例の手術例に対し,CZONを1g術前静脈内投与し,300mmHgでの駆血帯使用開始時間を5分毎に変え,各々の群での血中および術部の筋肉内濃度を測定した.その結果,15分以内の駆血開始であれば,90分間10μg/ml以上の濃度が保たれ,有効濃度以上であった.駆血帯を解除した例で手術時間が120分を越えると,MIC80以下になる場合が多く,抗生物質の追加投与が必要である.駆血帯使用時の筋肉内濃度は非使用時より低値を示し,骨や骨髄組織で測定した他の報告とは異なっていた.これはエスマルヒによるwash out効果によると考えられた.
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.