Japanese
English
シンポジウム 膝十字靱帯再建における素材の選択
骨付き膝蓋腱
The Patellar Bone-Tendon-Bone as a Substitute for Cruciate Ligament Reconstruction
緒方 公介
1
Kosuke Ogata
1
1福岡大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fukuoka University School of Medicine
キーワード:
靱帯再建
,
ligament reconstruction
,
十字靱帯
,
cruciate ligament
,
膝蓋腱
,
patellar tendon
Keyword:
靱帯再建
,
ligament reconstruction
,
十字靱帯
,
cruciate ligament
,
膝蓋腱
,
patellar tendon
pp.1249-1252
発行日 1992年11月25日
Published Date 1992/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900979
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抄録:骨付き自家膝蓋腱は,第一に強度が他の自家組織に比して大きいこと,第二に両端に骨片を付着させているために術後早期に生物学的固定が完成するなどの利点を有する素材である.筆者は本素材を用いた前十字靱帯再建148例と後十字靱帯再建28例の成績を調査し,大部分の症例に良好な成績が得られていることを確認した.しかし膝の伸展機構の一部を犠牲にすることによる合併症も見られ,必ずしも最良の素材であるとは断言できなかった.骨付き膝蓋腱は現時点では,自家組織による十字靱帯再建法としては最も安定した成績が期待できる“gold standard”と考えられるが,一方,注意深い手術手技が要求され,また術後の膝蓋大腿関節障害や大腿四頭筋萎縮に対する対策も必要と思われた.
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