今月の主題 輸血の実際と血液製剤
血液製剤の特徴と適応
新鮮凍結血漿とアルブミン
田村 眞
1
1東北大学医学部・輸血部
pp.572-577
発行日 1989年4月10日
Published Date 1989/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222389
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
与えられた題目は,「新鮮凍結血漿(Fresh FrozenPlasma;FFP)とアルブミンの性状と適応」であるが,これについては優れた成書1)があり,それとの重複を避けたい.そこで,医学的な事項をくり返すよりも,「善意に基づく<貴重な資源〉としての血液製剤」という観点に立っ使用を推進する背景に焦点を置いて述べることとする.ご了承ありたい.
治療に用いられるある重要な製剤の使用が,国際的・経済的背景,またウイルス感染といった医学的な要素,さらに自由意志(Voluntary)というような人道的な範疇と密接に関係してくることがあるとすれば,これは驚くべきことに違いない.しかしその驚くべきことが,「血漿製剤」について起きているのである.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.