Japanese
English
論述
潜在性二分脊椎に合併する無症候性の低位脊髄円錐に対する手術時期について
The Proper Time of Neurolysis for Low-Placed Conus Medullaris
大塚 訓喜
1
,
和田 光司
1
,
木下 久敏
1
,
高橋 紳一
1
,
三沢 弘道
1
,
中小路 拓
1
Kuniyoshi Ohtsuka
1
1信州大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
潜在性二分脊椎
,
spina bifida occulta
,
低位脊髄円錐・手術
,
low-placed conus medullaris/operation
Keyword:
潜在性二分脊椎
,
spina bifida occulta
,
低位脊髄円錐・手術
,
low-placed conus medullaris/operation
pp.595-603
発行日 1991年5月25日
Published Date 1991/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900347
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抄録:本論文は無症候性の低位脊髄円錐に対する手術は早期にすべきかを明らかにすることを目的としている.神経症状を有したために手術を行った低位脊髄円錐は35例,神経学的には無症状であったもの12例を対象とした,乳幼児期に手術を行った場合に,growth spurtがその成績にどのような影響を及ぼすかを明らかにするため,手術時年齢が13歳以下の群A(13例),初診時無症候性であった群B(12例),成人発症して手術をした群C(11例)の3群について比較検討した.A群4例に再手術がなされ,B群(平均経過観察期間9.5年)の11例は未だに無症状であり,C群の10例は発症してから手術に至った期間が短かったため,良好な手術成績であった.このことから,低位脊髄円錐に対する外科的治療は,神経症状が発生してからの手術で十分対応できること,また成人しても発症しないものが少なくないことから,無症候性である限りは経過観察に留めるべきという結論が得られた.
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