Japanese
English
特集 主題I:Spinal Dysraphism/主題II:Pedicular Screwing(第19回日本脊椎外科学会より)
主題I:Spinal Dysraphism
diastematomyeliaの病態ならびに治療について
Pathogenesis and Treatment of Diastematomyelia
榊原 健彦
1
,
牧野 光倫
1
Takehiko Sakakibara
1
1名古屋第一赤十字病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya First Red Cross Hospital
キーワード:
割髄症
,
diastematomyelia
,
先天性側彎症
,
congenital scoliosis
,
潜在性二分脊椎
,
spina bifida occulta
Keyword:
割髄症
,
diastematomyelia
,
先天性側彎症
,
congenital scoliosis
,
潜在性二分脊椎
,
spina bifida occulta
pp.377-385
発行日 1991年4月25日
Published Date 1991/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900321
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抄録:diastematomyelia 8症例の臨床像をもとに,病態,診断ならびに治療について記述した.本症にみられる脊髄奇形には,種々のvariationが存在し,脊髄の解剖学的機能面より,diplomyeliaとは明確に区別する必要がある.診断法として特徴的臨床所見に加え,画像診断としてmyelography,CT-M,MRIなどが有用であった.麻痺発症のメカニズムとして,septumによる脊髄へのtethering effectのほか,occult spinal dysraphismに基づく脊髄合併奇形の関与が推察される.いったん,脊髄麻痺が発症した場合,不可逆性病変に陥る可能性が大であり,進行性の麻痺を呈する症例では病態を見極めた上で,早期手術を行う必要がある.本症には,先天性脊柱変形の合併が高頻度に認められるが,安易に矯正手術を行うことは危険であり,術後麻痺の予防のためにも矯正術を行う前にseptumの切除を行うべきである.
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