Japanese
English
臨床経験
慢性関節リウマチ,シェーグレン症候群に全身のcalcinosisを伴った1例
A Case Report of Systemic Calcinosis Associated with Rheumatoid Arthritis, Sjögren's Syndrome
嘉森 雅俊
1
,
岩田 久
1
,
石黒 直樹
1
,
加藤 龍也
1
,
伊代田 一人
1
,
上田 哲司
1
,
三浦 隆行
1
Masatoshi Kamori
1
1名古屋大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya University
キーワード:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
シェーグレン症候群
,
Sjögren syndrome
,
石灰化症
,
calcinosis
Keyword:
慢性関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
,
シェーグレン症候群
,
Sjögren syndrome
,
石灰化症
,
calcinosis
pp.1427-1430
発行日 1990年12月25日
Published Date 1990/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900251
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抄録:RA,シェーグレン症候群(SjS)に全身のcalcinosisを伴った1例を経験したので報告する.
症例は58歳,女性.主訴は両股関節痛で,昭和44年RAに罹患した.同59年より両股関節痛出現,近医受診し,右股関節周囲の石灰沈着を指摘された.平成元年両股関節破壊の進行を指摘され当院を受診した.多発性の関節腫脹,変形がみられたが,Raynaud現象,皮膚硬化はみられなかった.眼内乾燥を訴え,当院眼科にてSjSの診断を受けた.X線像で両股関節の関節裂隙の狭小化,両手指,手関節の破壊,両股関節周囲,両手指,両足,両肩,肘関節周囲に石灰沈着がみられた.検査所見はRA(-),抗核抗体(+,speckled pattern),抗SS-A抗体(+),抗SS-B抗体(-),ESR 100/hr,CRP 10.4であり,肝,腎機能,Ca,P,PTH等は正常であった.右股関節のopen biopsyを施行し,関節周囲の滑液包,関節滑膜に炎症性変化,石灰沈着を認めた.本例は代謝異常はみられず,異栄養性石灰化と思われる.
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