整形外科を育てた人達 第83回
田代義徳教授(1864-1938)
天児 民和
1
1九州大学
pp.860-862
発行日 1990年7月25日
Published Date 1990/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900151
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田代義徳先生は日本の整形外科の開祖であり,Orthopaedische Chirurgieを整形外科と訳されて今日の偉大な発展を遂げた最初の指導者であるので,先生の伝記を早く書くべきであったが,今まで私は執筆するのを遠慮してきた.というのも,昭和50年に東京大学の整形外科開講70周年記念会が開催され,その時に「田代義徳先生,人と業績」と題した先生の伝記が出版されているためである.この編集は津山直一教授がなされた.また田代先生については医学史に詳しい蒲原宏博士が執筆されている.
元来,田代先生は足利市外田中村の田部井森平の三男として生まれたが,19歳で田代家の養子となり,田代基徳の長女春子と結婚した.里田代家は大分県中津の出身であり,中津の川島直人氏がこの方面の調査をしておられるので,このことを紹介することにしたい.
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