整形外科を育てた人達 第28回
Geh. Hofrat Prof. Dr. Fritz Lange(1864-1952)
天児 民和
1
1九州大学
pp.882-885
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907233
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私が整形外科の勉強を開始したのは1930年であった.その頃整形外科の教科書は少なく最も広く読まれていたのはFritz Langeの「Lehrbuch der Orthopaedie」で,JenaのGustav Fischerから初版を1914年に出したが,私が入手したのは第3版で1928年版であった.この著書は札幌医大名誉教授の河邨文一郎氏の御尊父の河邨百合人先生が日本語に訳して出版せられたので日本で最も有名な教科書であり,著者であるFritz Langeはドイツの整形外科学界でHoffaよりは後輩であるが大先達の一人である.その自叙伝「Ein Leben für die Orthopädie」を読むと整形外科学を医学の一分科として独立させ,大学に講座を新設するのに如何に苦労し,努力したかを知ることができた.
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