Japanese
English
論述
骨の良性線維性組織球腫の臨床,病理学的検討
Benign Fibrous Histiocytoma of Bone: Clinico-Pathological Study
森本 一男
1
,
鵜飼 和浩
1
,
岡田 聰
2
Kazuo Morimoto
1
1兵庫県成人病センター整形外科
2神戸大学附属病院病理部
1Hyogo Medical Center for Adults, Orthopedic Department
キーワード:
骨良性線維性組織球腫
,
benign fibrous histiocytoma of bone
,
非骨化性線維腫
,
non-ossifying fibroma
Keyword:
骨良性線維性組織球腫
,
benign fibrous histiocytoma of bone
,
非骨化性線維腫
,
non-ossifying fibroma
pp.249-254
発行日 1990年3月25日
Published Date 1990/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900041
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抄録:近年,軟部および骨の線維性組織球性腫瘍についての研究が発展し,軟部のものは既にその概念が確立された感があるが,骨原発のものについては尚不明な点が多い.特に良性線維性組織球腫(BFH)については,日整会骨腫瘍分類に独立した項目がなく,取扱いが不明である.骨原発のBFHの代表的なものは非骨化性線維腫(NOF)であるが,BFHはNOFと基本的には同性状の細胞成分で構成され,ほぼ同様の組織像を示しながら,臨床的には異なる症例に遭遇することがある.我々の施設でも,このような症例を6例経験したが,その中4例はなんらかの原疾患があり,二次的変化としてのBFHの像と考えられた.他の2例は臨床的にNOFとは異なり,骨の原発性BFHと思われた.骨のBFHを原発性のものと二次性のものとに区別し,NOF以外に骨原発のBFHがあることを報告し,その概念の確立を試みた.
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