認定医講座
切断術・義肢・装具―コアカリキュラム(案)と能動義手を中心に
加倉井 周一
1
1帝京大学医学部市原病院リハビリテーション科
pp.85-93
発行日 1990年1月25日
Published Date 1990/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900014
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はじめに
切断術(適応・正しい手技・術後の断端管理・合併症など)と義肢・装具に関する基礎的知識は,整形外科医にとって必須不可欠であるにもかかわらずこれまで必ずしも卒前・卒後教育で十分扱われてこなかった経緯がある.切断者・麻痺患者の治療は,術前から一貫した方針でしかも関連職種(看護婦,PT,OT,義肢装貝士など)とのチームアプローチで行う必要がある.最近では義肢装具士の資格制度が発足したことにつれて「義肢装具にかかわる医師のガイドライン」が日整会とリハ医学会の手でまとめられている.日整会義肢装具等委員会は昭和47年5月の設立以来これまでリハ医学会リハ機器委員会と一緒に数々の役割を果たしてきたが,義肢装具に関する医師の卒後教育として「義肢装具適合判定医師研修会」(国立身体障害者リハセンターで実施.厚生省主催・両医学会後援.すでに1900名の研修を行ってきた.またサブテキスト「義肢装具のチェックポイント」は3版を重ねている.)がすっかり定着している.従って,適合判定医師研修会の受講資格と認定医受験資格の間に整合性がある場合は,可能なかぎり上記研修会を受講されることをお勧めしたい.また義肢装具の分野では特殊な用語が数多く用いられているが,我が国ではJIS用語(福祉関連機器用語[義肢装具部門]JIS T 0101)が制定されている.
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