視座
足関節鏡視下手術の上達の秘訣
吉村 一朗
1
Ichiro YOSHIMURA
1
1福岡大学スポーツ科学部
pp.1283
発行日 2022年11月25日
Published Date 2022/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202474
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足関節はほかの大関節と比較して適合性が高いゆえにスペースが少なく,関節鏡が困難な関節とされていた.ようやく近年,足関節鏡がより一般的な手術として定着してきた.その要因として先輩の先生方のご努力が挙げられる.膝関節鏡や肩関節鏡の手技が洗練される一方で,小関節用の関節鏡器械がないなりにいろいろ工夫され,いかに手技を完遂するかを試行錯誤のうえ,微妙な“コツ”を習得された.その“コツ”を全国の先生に惜しげもなく伝承された結果と思う.さらに最近は各メーカーから足関節鏡用の器械が開発され,比較的簡単に鏡視が可能なったのも大きな要因の1つである.
若い先生に関節鏡を持たせても思い通りの視野を確保できないものだったが,最近ではいとも簡単に視野内にプローブの先端を持ってくることのできる先生も存在する.そういった先生に尋ねると,ゲームが好きな先生が少なくない.かつてのゲームは2Dであったが,近頃はよりリアルで3Dであったりする.おそらく空間認識能力の向上にゲームがpositiveに作用しているのだろうと勝手に推察している.ゲームをしていると後ろめたさを感じる時代と隔世の感がある.
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