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増大号特集 もう悩まない こどもと思春期の整形外科診療
4章 痛みや跛行を伴う疾患
小児期の感染症
Infection in Childhood
中村 幸之
1
,
和田 晃房
2
Tomoyuki NAKAMURA
1
,
Akifusa WADA
2
1福岡市立こども病院整形・脊椎外科
2佐賀整肢学園こども発達医療センター整形外科
1Department of Orthopaedic and Spine Surgery, Fukuoka Children's Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, Saga Handicapped Children's Hospital
pp.562-568
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408202334
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●小児期は,免疫機能が未熟なため細菌感染が多く重症化しやすい.
●骨関節感染症や化膿性筋炎は,感染部位がさまざまで臨床症状も多様であり診断が難しい.詳細な病歴の聴取や診察によって感染部位を推定し,超音波検査で関節水腫や膿瘍形成の有無を把握することで迅速な診断につながる.
●強い炎症が持続すると骨や軟骨組織が破壊され,永続する変形を残すことになる.
●特に関節周囲の感染は近位と遠位に骨端成長軟骨があるため,適切な治療が行わなければ変形や脚長不等を生じる.造影MRIによって感染部位やその拡がりを診断して治療方針を決定する必要がある.
●化膿性関節炎や骨軟部に大きな膿瘍を形成した例では手術による切開排膿が必要になる.
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