特集 成人脊柱変形 手術手技の考えかた・選びかた
緒言
松山 幸弘
1
Yukihiro MATSUYAMA
1
1浜松医科大学整形外科
pp.316
発行日 2021年4月25日
Published Date 2021/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201953
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成人脊柱変形の概念が行き渡るようになってきたのは,2012年にFrank Schwabらが分類を報告してからであろう.脊柱変形による症状はどのようなものか,また狭窄症による症状と合併している場合の見分け方はどのようにするのか,どちらを優先するのかなどに注目して治療計画を立案するようになったと思う.
また成人の脊柱変形において思春期特発性側弯症と大きく違うのは,骨の脆弱性,背筋群の萎縮低下,また椎間関節,椎間板の変性など加齢に伴う構築学的な変化を伴っていることである.さらに股関節,膝関節などの大関節障害も伴ってきており,病態はより複雑化して治療に難渋する.
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