誌上シンポジウム 成人脊柱変形へのアプローチ
緒言
松山 幸弘
1
1浜松医科大学整形外科
pp.1046
発行日 2015年11月25日
Published Date 2015/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200369
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このたび「成人脊柱変形へのアプローチ」の誌上シンポジウムを編集企画させていただいた.高齢者の脊柱変形による症状は多種多彩であるが,超高齢化とよりよいQOL向上を求めて近年手術的治療を行う症例が多くなっているのを実感する.また最近では,この変形矯正手術に低侵襲手術も導入され,矯正率のみならず手術時間や出血量の軽減を可能にしてきている.
しかし,この成人脊柱変形の病態や自然経過はいまだ明らかでなく,どのような変形が症状を呈し手術的治療を必要とするのか,そして手術適応を決める有効な検査や保存療法は存在するのかなど,疑問は山積している.また,わたくしたちがなおざりにしがちな脊柱変形患者の背筋,臀筋にも注目する必要があり,術前術後での背筋力の評価は,手術効果評価のみならず病態解明や予防医学的にも重要である.
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