書評
スポーツリハビリテーションの臨床
山崎 哲也
1
1横浜南共済病院 スポーツ整形外科
pp.772
発行日 2020年6月25日
Published Date 2020/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201734
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近年,スポーツ医学の発展は目覚ましく,特にスポーツ外傷・障害における診断,治療は飛躍的に進歩してきている.しかし,われわれスポーツ整形外科医が,一人のアスリートを,外傷・障害から元のスポーツレベルまで復帰させるのは不可能であり,理学療法士によるリハビリテーションの介入,それこそ本書に記載されているスポーツリハビリテーションが不可欠と考える.
現在,スポーツ整形外科やスポーツクリニックあるいはスポーツリハビリテーションを開設,標榜している診療所,病院が数多く存在するが,各施設により疾患あるいは種目別で得手不得手があるのも事実である.そのような状況のなかで,本書を執筆しているのは同一の施設,すなわち“横浜市スポーツ医科学センターのリハビリテーション科”に在籍する理学療法士の諸氏達である.そのため,本書の内容は,「総論(スポーツ選手のリハビリテーションの考え方)」からはじまり「部位別」,「競技別」の各項目において,ほぼ一貫したコンセプトで論じられ,かつ記載方法も統一された読みやすいものとなっている.具体的には,本書全体にわたり各項目の小見出しが同一であり,「フローチャート」および「ツリーダイアグラム」などの図表に関しても項目や色彩が統一され,写真もすべて撮影方法(背景や色調およびカメラの位置など)がほぼ同様のものとなっている.
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