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誌上シンポジウム 椎弓形成術 アップデート
頚椎椎弓形成術術前の頚椎矢状面アライメントは術後治療成績・予後の予測因子となるか—3つの検討から
Preoperative Evaluation for Laminoplasty Based on Cervical Sagittal Alignment and Surgical Outcomes
平井 高志
1
,
坂井 顕一郎
2
,
吉井 俊貴
1
,
大川 淳
1
Takashi HIRAI
1
,
Kenichiro SAKAI
2
,
Toshitaka YOSHII
1
,
Atsushi OKAWA
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科整形外科分野
2埼玉県済生会川口総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic and Spinal Surgery, Graduate School of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental University
2Department of Orthopaedic Surgery, Saiseikai Kawaguchi General Hospital
キーワード:
頚髄症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
矢状面アライメント
,
sagittal alignment
,
後弯変形
,
kyphotic deformity
Keyword:
頚髄症性脊髄症
,
cervical spondylotic myelopathy
,
矢状面アライメント
,
sagittal alignment
,
後弯変形
,
kyphotic deformity
pp.669-674
発行日 2018年8月25日
Published Date 2018/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201144
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頚椎症性脊髄症に対する頚椎椎弓形成術の成績は良好であることが知られている.しかし一部の症例では,術後の脊髄圧迫の残存や後弯変形などの成績不良例も存在することから,術前の十分な検討を要する.われわれは頚椎MRI矢状面におけるmodified K-lineを提唱し,術前にこの線分と頚椎前方要素とのクリアランスが4mm担保されていれば,椎弓形成術による全周性除圧が得られる可能性が高く,良好な成績となることを明らかにした.また別の解析において,術前頚椎X線像におけるC-SVAが42mm以上の75歳以上の高齢者において,椎弓形成術後の後弯変形の可能性が高くなることがわかった.これら2つのツールを用いることで,頚椎椎弓形成術の術後成績不良例を術前から予測できる可能性がある.
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