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あとがき
平昌(ピョンチャン)での冬季オリンピック・パラリンピックが終わりました.日本は冬季では過去最大のメダル数を獲得し,大いに盛り上がりました.スピードスケート女子では大柄の外国人選手をおさえて小平奈緒選手やチームパシュート(団体追い抜き)が金メダルを獲得し,小柄な日本人がここまでやれるのかと驚き,チーム力の重要性を痛感しました.また日韓のライバル選手が,激しいレースを終えて抱き合う姿は,世界中の多くの人々を感動させました.羽生結弦選手の直前の圧倒的な自信,試合での圧倒的な強さ,フィギュアスケートでは60数年ぶりの2大会連続金メダルという偉業には畏敬の念すら覚えました.女子カーリングでは手に汗握る攻防,そして強敵イギリスを破っての銅メダル獲得に感動致しました.また選手たちが外国人コーチと英語でコミュニケーションをとっていたり,小平選手がオランダ語でインタビューに答えていたり,スキージャンプの高梨選手が英語で記者会見したり,語学力においても日本人選手が国際感覚を身につけていると感じました.2020年の東京オリンピックでも大いに感動したいものです.
さて,今月号の誌上シンポジウムでは骨粗鬆症性脊椎骨折の治療を取り上げております.まもなく65歳以上の人口が3500万人を突破する,いわゆる「2025年問題」に向けて喫緊の課題です.日本大学の德橋泰明教授に企画いただき7名の先生方に疫学,保存治療,手術治療など詳細に執筆いただきました.「LECTURE」では,三浪明男先生に「人工手関節」,松下和彦先生には「骨感染症における抗菌薬の選択」について解説していただきました.「知ってるつもり」では今村健志先生に「骨・軟骨イメージングのための顕微鏡開発」という,これからの新たな治療に対する評価法をして重要な研究について執筆いただきました.「境界領域」では日常診療でもよく出くわすものの診断や治療に難渋する「リウマチ性多発筋痛症」について金子祐子先生に解説いただきました.
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