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あとがき
黒田 良祐
pp.906
発行日 2025年7月25日
Published Date 2025/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600070906
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全国的に梅雨入りしました.今年の5,6月は比較的涼しく過ごしやすい日々が続いています.本誌が発刊される7月はどうでしょう? 2025年は前年と比較して太平洋高気圧の北への張り出しが強く,梅雨前線の北上が早いようです.鍵となるのが「ラニーニャ現象」です.ラニーニャ現象とはエルニーニョ現象と対になり,太平洋熱帯域の海面水温が変化する現象です.今年は太平洋熱帯域の海面水温はラニーニャ現象寄りの分布となっています.ラニーニャ現象が発生すると,夏は猛暑となる傾向があります.今年の冬はたびたび強い寒波がやってきましたが,このあともラニーニャ現象寄りの影響が残り,梅雨明けも昨年より早いところが多くなり,梅雨明け後は全国的に猛暑の予想です.今年もまた暑い暑い夏がやってきました.
さて今月号の特集は「骨粗鬆症性椎体骨折—診断・治療に迷わないための最新知見」です.疫学・症候学,急性期の保存治療・装具治療・運動療法,machine learningを用いた予後予測,そしてさまざまな観血的治療法についてわかりやすく解説いただきました.また,「最新基礎科学/知っておきたい」では岡本昌典先生に細胞老化と大腿骨頭壊死症との関連についてご執筆いただきました.そのほかにも興味深い臨床経験を掲載しております.

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