境界領域/知っておきたい
質調整生存年QALY—Quality-Adjusted Life Year
海渡 貴司
1
Takashi KAITO
1
1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)
pp.68-70
発行日 2017年1月25日
Published Date 2017/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200727
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はじめに
分子標的薬といった新規抗癌剤などの医療技術の革新や高齢化が進むなかで,国民医療費は年々増加している.一方で保険料・公費(税金など)・窓口負担からなる財源の確保には限界があり,このままでは日本が世界に誇ってきた公的医療保険制度(国民皆保険制度)を維持することが難しいことは想像に難くない.このため,効率的な医療費の使い方を考えることは先送りできない課題となっている1).こういった状況のなか,中央社会保険医療協議会(中医協)に設置された費用対効果評価専門部会において,2016年度から,薬価制度のなかに医療経済学的な手法の試験導入がすでに開始されている.
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