Japanese
English
Lecture
上腕骨近位端骨折の治療
Treatment of Proximal Humeral Fractures
玉井 和哉
1
,
矢野 雄一郎
1
Kazuya TAMAI
1
,
Yuichiro YANO
1
1獨協医科大学医学部整形外科学
1Department of Orthopaedic Surgery, Dokkyo Medical University
キーワード:
上腕骨近位端骨折
,
proximal humeral fracture
,
保存治療
,
conservative treatment
,
手術治療
,
surgical treatment
Keyword:
上腕骨近位端骨折
,
proximal humeral fracture
,
保存治療
,
conservative treatment
,
手術治療
,
surgical treatment
pp.21-27
発行日 2015年1月25日
Published Date 2015/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408200089
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はじめに
上腕骨近位端骨折は全骨折の4〜5%を占める4).女性では男性の2倍以上発生し,80〜89歳女性で最も発生頻度が高いとされている4).70歳女性がその後10年間に本骨折を起こす絶対リスクは5〜7%であること2),上腕骨近位端骨折を生じると,その後1年間,大腿骨頚部骨折のリスクが5倍になること6)なども知られている.また上腕骨近位端骨折の87%は立った高さからの転倒,すなわちlow energy traumaによって生じる4).しかし,外出の多い生活をしている人は骨折リスクが低い15).このように上腕骨近位部骨折の多くは,活動性の高くない高齢者の脆弱な骨に発生する.脆弱な骨でも適用可能な方法を選択することが治療のポイントと言える.
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