Japanese
English
論述
上腕骨近位端骨折に対する創外固定法
External Fixation of Proximal Humerus Fracture
坂本 雅昭
1
,
重広 信三郎
1
,
井合 洋
1
,
豊口 透
1
Masaaki Sakamoto
1
1千葉県立東金病院・整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Chiba Prefectural Tougane Hospital
キーワード:
上腕骨近位端骨折
,
proximal humerus fracture
,
創外固定法
,
external fixation
Keyword:
上腕骨近位端骨折
,
proximal humerus fracture
,
創外固定法
,
external fixation
pp.911-918
発行日 1990年8月25日
Published Date 1990/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900162
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抄録:上腕骨近位端骨折の中でも転位が高度な症例は,整復位の獲得やその保持に対しさまざまな方法がなされてきたが,いずれもまだ改善すべき点が残されている.そこでわれわれは,小さな侵襲で整復固定が得られないものかと創外固定法を試みた.1982年10月より1989年3月までの本法施行例は16例16肩で,受傷時年齢は60歳から87歳,平均75.0歳であった.そのうち追跡調査可能であった9例を対象とし,日整会肩関節評価試案に基づいて評価を行った.総合評価は平均90.3点,疼痛は平均27.4点,機能は平均18.4点,可動域は平均25.0点,X線所見評価は平均4.4点,関節安定性は全例15点であった.創外固定法は管理が容易で患者の負担も少ない上に,固定性も良好で,その結果早期運動療法をも可能とする極めて良好な方法である.本法の報告は1987年Kristiansenらによるものがあるが,現在われわれが行っている手術手技とは若干の相違があるため,両者を比較検討し報告した.
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