誌上シンポジウム 骨粗鬆症に対する治療戦略
緒言
宗圓 聰
1
1近畿大学医学部奈良病院整形外科・リウマチ科
pp.762
発行日 2014年9月25日
Published Date 2014/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408103145
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骨粗鬆症に関しては,診断基準や各種ガイドラインが相次いで発表されるとともに新たな薬剤も次々と登場してきた.現在わが国の「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」が改訂作業中ではあるが,新薬の登場も少し時間が空くことから,現時点での骨粗鬆症に対する治療戦略に関する特集を組ませていただいた.
わが国の「原発性骨粗鬆症の診断基準」は2013年に2012年度改訂版が発行され,同時に診断に際して重要な椎体骨折評価基準も改訂されたが,診断基準の改訂内容は,既にわが国の「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」2011年改訂版の薬物治療開始基準に盛り込まれていた.これら診断基準と薬物治療開始基準について,まず紹介していただいた.次いで,骨粗鬆症治療薬が次々と登場し選択肢が増えたが,原発性骨粗鬆症に対する使い分け,逐次,併用療法,さらには治療効果判定について概説していただいた.最近,骨折の連鎖を断つための種々の運動が世界中で展開されているが,わが国でも日本骨粗鬆症学会が主導し,骨粗鬆症リエゾンサービスがスタートしつつある.そこで,これら国内外の活動について紹介していただいた.
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