整形外科/知ってるつもり
ICD改訂と日本整形外科学会が果たす役割
加藤 真介
1,2
1日本整形外科学会ICD-11検討委員会
2徳島大学大学院運動機能外科学
pp.1144-1147
発行日 2011年12月25日
Published Date 2011/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102192
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ICDとはInternational Statistical Classification of Diseases and Related Health Problemsの略で,World Health Organization(WHO:世界保健機関)が作成した疾病および関連保健問題の国際統計分類である(通称は国際疾病分類).ICDは,WHOが制定している健康に関する様々な国際分類(The WHO Family of International Classifications:WHO-FIC)のなかで,International Classification of Functioning, Disability and Health(ICF),International Classification of Health Interventions(ICHI)とともに,その中心となっている(図1)1).
ICDは1900年に国際死因分類として作成され,第6版(1948年)から疾病分類が含まれることとなり,現在の形で利用されるようになった2).ICD-10は1990年に決議された後,毎年改訂を繰り返し,現在出版されている最新版は2008年版である.ICD-10は本邦で使用されている診断名コードの基盤であり,WHO加盟各国で使用されている.従来日本の整形外科医にとってICDは日常診療とは関係ないと考えられてきたが,DPCが導入されて身近に接することとなってきた.
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