整形外科/知ってるつもり
患者会を交えた多施設共同研究―遺伝性多発性外骨腫症
松本 和
1
1岐阜大学医学部整形外科
pp.542-544
発行日 2011年6月25日
Published Date 2011/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408102015
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■はじめに
遺伝性多発性外骨腫症(multiple hereditary exostoses;MHE)は,常染色体優性遺伝で,主に長管骨の骨幹端部に多発する骨腫瘍,低身長,上下肢の変形,早期の変形性関節症を特徴とする.また頻度は1%以下とされているが,外骨腫の悪性転化が問題となる症例もある.海外での報告によると,本疾患の頻度は1/50,000とされている6)が,本邦での詳細は不明である.今回,われわれは,厚生労働省の難治性疾患克服研究事業で『遺伝性多発性外骨腫の実態把握と遺伝子多型に関する基盤研究』をスタートした.本稿では,遺伝性多発性外骨腫症の遺伝子学的背景とともに,本研究の概要を紹介する.
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