Japanese
English
誌上シンポジウム 人工股関節手術における骨セメント使用時の工夫と問題点
臼蓋側:界面バイオアクティブ骨セメント手技
Improved Cementing Technique for the Acetabular Cement Fixation. Interface Bioactive Bone Cement Technique
藤田 裕
1
,
大西 啓靖
2
Hiroshi Fujita
1
,
Hironobu Oonishi
2
1京都桂病院整形外科,人工関節研究センター
2富永病院大西啓靖記念人工関節研究センター
1Institute for Joint Replacement, Department of Orthopedic Surgery, Kyoto Katsura Hospital
2Hironobu Oonishi Memorial Joint Replacement Institute, Tominaga Hospital
キーワード:
total hip arthroplasty
,
人工股関節置換術
,
hydroxyapatite
,
ハイドロキシアパタイト
,
bone cement
,
骨セメント
Keyword:
total hip arthroplasty
,
人工股関節置換術
,
hydroxyapatite
,
ハイドロキシアパタイト
,
bone cement
,
骨セメント
pp.649-658
発行日 2007年7月25日
Published Date 2007/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101086
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PMMA骨セメントは45年にわたり人工股関節置換術(THA)のGolden standardであり続けているが,唯一の欠点はbioinertness(生体不活性)に伴う長期経過後の臼蓋側の弛みである.当科では2003年3月以来,THAのさらなる耐久性の向上を目指して,大西らが開発した界面バイオアクティブ骨セメント手技(IBBC)を全例に用いてきた.本法はセメンティング直前に骨の表面にハイドロキシアパタイト(HA)顆粒を播種した後,通常のセメント固定を行う方法である.セメント・HAに伴う合併症は皆無で,短期成績は良好であった.手技的に最も重要な点は,他のセメント手技と共通するが,セメンティング直前に骨母床の完璧な止血を得ることである.本法で使用されているHA顆粒は焼結され結晶性が高く,ほとんど吸収されないため骨伝導性が長期間維持される.また,セメントレス法と異なり,抜去も容易であり脱臼,感染など再置換術にも対応できる.
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