Japanese
English
症例報告
全人工股関節置換術を施行した先天性第Ⅶ因子欠乏症の1例
A Case Report of Total Hip Arthroplasty in Congenital Factor Ⅶ Deficiency
高橋 完靖
1
,
西川 哲夫
1
,
三枝 康宏
2
,
藤代 高明
1
,
今堀 正也
1
,
黒坂 昌弘
1
Masayasu Takahashi
1
1神戸大学医学部整形外科
2甲南病院加古川病院
1Department of Orthopaedic Surgery, Kobe University School of Medicine
キーワード:
congenital factor Ⅶ deficiency
,
先天性第Ⅶ因子欠乏症
,
total hip arthroplasty
,
全人工股関節置換術
,
recombinant factor Ⅶ
,
第Ⅶ因子製剤
Keyword:
congenital factor Ⅶ deficiency
,
先天性第Ⅶ因子欠乏症
,
total hip arthroplasty
,
全人工股関節置換術
,
recombinant factor Ⅶ
,
第Ⅶ因子製剤
pp.679-681
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100715
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抄録:血友病類縁疾患である先天性第Ⅶ因子欠乏症は,常染色体劣性遺伝型式の稀な疾患であり手術報告例は極めて少ない.特に2000年より本邦で利用可能となった第Ⅶ因子製剤を使用した報告は過去にない.今回われわれは,68歳女性の先天性第Ⅶ因子欠乏症に合併した変形性股関節症に対して全人工股関節置換術(以下THA)を施行した.手術に先立ち,第Ⅶ因子製剤によるチャレンジテストの結果を元に,術後3日間にわたり,補充療法を行った.その結果,術後3日間は,第Ⅶ因子活性は20%以上,PT%は70%以上を維持することができた.先天性第Ⅶ因子欠乏症に対し第Ⅶ因子を補充することで侵襲の大きいTHA後の出血のコントロールは良好に行い得たと考える.
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