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臨床経験
セメントレス人工股関節臼蓋コンポーネントと寛骨臼底との骨間隙のX線経過―骨間隙(骨欠損部)のremodeling(骨量回復)について
Remodeling of Acetabular Defect after Total Hip Arthroplasty and Revisions using Press-fit Cementless Porous Sockets without Bone Graft
吉野 正昭
1
Masaaki Yoshino
1
1平塚共済病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hiratsuka Kyosai Hospital
キーワード:
revision cementless THA
,
セメントレス人工股関節再置換術
,
acetabular bone defects
,
寛骨臼骨欠損
,
remodeling
,
骨量回復
Keyword:
revision cementless THA
,
セメントレス人工股関節再置換術
,
acetabular bone defects
,
寛骨臼骨欠損
,
remodeling
,
骨量回復
pp.661-665
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408100711
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抄録:セメントレス人工股関節置換術および再置換術3症例で生じた臼蓋コンポーネントと寛骨臼底との骨間隙をX線学的に経過観察した.全例女性で手術時年齢は平均48歳で,術後経過期間は平均7年6カ月であった.PCA寛骨臼アウターシェルが2関節,タロンカップが1関節で,手術方法は,セメントレスで骨移植せず,それぞれのpress-fit固定手技を行ったが,打ち込み不良で結果的に骨間隙を生じた.全例で術後数カ月以内にX線学的に骨間隙の骨量回復が認められ,1例で全域に,2例で部分的なbone ingrowthが推測された.これらは視点を変えれば臼蓋骨欠損のAAOS分類でType Ⅱに相当し,骨欠損部に骨移植せずにセメントレスで臼蓋コンポーネントを設置した場合と近似したものとみなすことができる.したがってコンポーネントを確実にpress-fit固定することができれば臼底に骨欠損部を残しても骨量は回復し骨性固定が得られる可能性が示唆された.
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