Japanese
English
臨床報告・1
IVR下にシアノアシレートとマイクロコイルにて食道癌術後吻合部気管支瘻を閉鎖した1例
A case of esophagobronchial fistula closed by interventional radiologically-guided instillation of N-butyl-2-cyanoacylate and microcoil
繁光 薫
1
,
猶本 良夫
1
,
羽井佐 実
1
,
山辻 知樹
1
,
白川 靖博
1
,
田中 紀章
1
,
金澤 右
2
,
三村 秀文
2
Kaori SHIGEMITSU
1
1岡山大学医学部消化器・腫瘍外科
2岡山大学医学部放射線医学科
キーワード:
食道気管支瘻
,
組織接着剤
,
interventional radiology
,
人工食道プロステーゼ
Keyword:
食道気管支瘻
,
組織接着剤
,
interventional radiology
,
人工食道プロステーゼ
pp.1711-1715
発行日 2002年12月20日
Published Date 2002/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905090
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はじめに
食道気管支瘻は呼吸困難,嚥下困難,誤嚥性肺炎をきたし,quality of life(QOL)を著しく低下させるのみでなく,しばしば難治性となり,治療に難渋することが多い.一方,器械吻合の普及に伴い,食道癌術後吻合部狭窄をきたし,再度にわたり食道拡張術を必要とすることがある.
筆者らは食道空腸吻合部に狭窄をきたし,気管支瘻を形成した症例に対し,digital subtraction angiography(DSA)装置監視下にN-ブチル-2-シアノアシレート(ヒストアクリル®:以下,NBCA)およびマイクロコイルを用いて塞栓し,閉鎖させることが可能であった症例を経験した.さらに,瘻孔形成の一因となった吻合部狭窄に対し,シリコン製人工食道プロステーゼ(住友ベークライト社)を留置し,良好なQOLを得ているので報告する.
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