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特集 エビデンスから見直す癌術後患者のフォローアップ
乳癌患者の術後フォローアップ
Evidence based surveillance after primary treatment for operable breast cancer
岩田 広治
1
,
三浦 重人
1
Hiroji IWATA
1
1愛知県がんセンター乳腺外科
キーワード:
乳癌術後
,
フォローアップ
,
再発
,
早期発見
,
ガイドライン
Keyword:
乳癌術後
,
フォローアップ
,
再発
,
早期発見
,
ガイドライン
pp.745-750
発行日 2002年6月20日
Published Date 2002/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904884
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乳癌術後フォローアップの口的は,1)患者の精神的・社会的サポート,2)自施設の正確な再発率・生存率を出すこと,3)再発の早期発見の3点が挙げられる.しかしエビデンスで検証すると,再発の早期発見が生存期間の延長につながってはいない.当然,intensive follow up(3か月毎の腫瘍マーカー,6か月毎の胸部X線,1年毎の骨シンチ,肝臓超音波など)にもエビデンスはなく,欧米のガイドラインでは推奨できない検査として定義されている.現時点で術後フォローアップの仕方を考えた時,日本に質の高いエビデンスがない以上,1998年に出されたASCOのガイドラインを参照すべきであろう,しかし保険制度や国民性なども考慮した日本独自のフォローアップの仕方があっても良いはずであり,現在ガイドライン作りが進行中である.さらに今後は作成されたガイドラインを用い,日本でも質の高いエビデンスを作る努力が必要である.
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