特集 画像で決める癌手術の切除範囲—典型症例総覧
Ⅲ.十二指腸乳頭部癌・小腸悪性腫瘍
十二指腸乳頭部癌に対する幽門温存膵頭十二指腸切除術
土屋 誉
1
,
松本 岳
1
,
生澤 史江
1
,
赤石 敏
1
,
本多 博
1
,
内藤 剛
1
,
山本 久仁治
1
,
小久保 弘晶
1
,
白石 振一郎
1
,
杉山 慎一郎
1
,
伊藤 啓
2
,
藤田 直孝
2
,
小針 雅男
1
Takashi TSUCHIYA
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化器外科
2仙台市医療センター仙台オープン病院消化器内科
pp.109-113
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904635
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はじめに
幽門温存膵頭十二指腸切除(pylorus preservingpancreaticoduodenectomy:PpPD)は1978年Traversoらによって報告され1),現在では術後早期の胃排出の遅延などの問題があるものの長期的にみれば食事摂取量も通常のPDに比べて多いため,多くの施設で膵頭部領域癌に対する縮小手術の1つとして行われている術式である.
本稿では術前,内視鏡にて予後良好な非潰瘍形成型に分類され,超音波内視鏡(EUS),管腔内超音波検査(IDUS)により膵,十二指腸浸潤がないT1の乳頭部癌と診断され,PpPDを行った症例を供覧する.
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