カラーグラフ 外科手術における新しいテクニック―new art in surgery・3
十二指腸温存膵頭切除術
原田 信比古
1
,
今泉 俊秀
2
Nobuhiko HARADA
1
1八王子消化器病院消化器外科
2東海大学医学部消化器外科学
pp.881-885
発行日 2007年7月20日
Published Date 2007/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101724
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はじめに
十二指腸温存膵頭切除術(duodenum preserving pancreas head resection:以下,DpPHR)が膵外科に取り入れられて20年余りが経った.この間,術式と適応に改良が加えられ,近年ではほぼ確立された術式となっている.十二指腸温存膵頭切除術は1980年にBegerら1)によって報告され,わが国では1990年代に,主に膵頭部の膵管内乳頭粘液性腫瘍(以下,IPMN)や良性疾患に対する機能温存手術として種々の工夫がなされ普及してきた2).筆者ら3)は1990年に,十二指腸内側縁に膵組織を残さずに膵頭部の全組織を切除する十二指腸温存膵頭全切除術を報告し,本術式を切除を必要とする膵頭部疾患に対して行ってきた.
本稿では,筆者らが現在行っているDpPHRの手術手技のポイントについて述べる.
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