Japanese
English
特集 閉塞性黄疸の診療手順
術後黄疸遷延例への対策
術後黄疸遷延例に対する血液浄化法
Blood purification in postoperative jaundice
吉田 雅博
1
,
高田 忠敬
1
,
安田 秀喜
1
,
天野 穂高
1
Masahiro YOSHIDA
1
1帝京大学医学部第1外科
キーワード:
術後黄疸遷延
,
持続的血液濾過透析(CHDF)
,
持続的血漿交換(CPE)
Keyword:
術後黄疸遷延
,
持続的血液濾過透析(CHDF)
,
持続的血漿交換(CPE)
pp.1083-1087
発行日 2001年8月20日
Published Date 2001/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904544
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術後黄疸遷延の原因には,①減黄術によって血中ビリルビンは正常化しても,閉塞性黄疸の状態で低下した肝組織血流量,肝エネルギーチャージは十分回復しているとは限らないこと,②手術侵襲による高ビリルビン血症,③感染,bacterial translocation(エンドトキシン)による直接的な肝細胞傷害があげられる.血液浄化法の適応としてはAKBRに代表されるエネルギー代謝状態,プロトロンビン活性にみられる蛋白合成能,ビリルビン,アンモニアなどの物質除去能,肝性昏睡,細網内皮系機能としてのエンドトキシン除去能,総ビリルビン値などを指標とする.人工肝補助療法としては持続血漿交換と持続血液濾過透析が有用とされている.今後,肝移植へのbridge useあるいは肝移植の周術期管理においても重要な役割を担うこととなると期待されている.
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