特集 癌治療のプロトコール—当施設はこうしている
Ⅶ.膵癌治療のプロトコール
名古屋大学医学部・第2外科
竹田 伸
1
,
井上 総一郎
1
,
金子 哲也
1
,
中尾 昭公
1
Shin TAKEDA
1
1名古屋大学医学部第2外科
pp.215-220
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904275
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近年のめざましい画像診断の進歩にもかかわらず,膵癌の早期発見は容易ではなく,診断時はすでに進行していることがほとんどで,予後は不良である.当科では,膵癌に対して積極的に門脈合併切除を併施した拡大手術を施行し,切除率は63%と向上したが,術後早期に肝再発や局所再発をきたした.そのために拡大手術だけでなく術中照射と術後補助5—FU門脈持続注入化学療法を施行してきた.切除不能膵癌にも除痛によるQOLを考慮し術中照射を施行している.当科での膵癌症例に対する手術適応,術前・術中・術後のプロトコール,さらに術後補助5—FU門脈持続注入化学療法の新しい知見について紹介する.
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