Japanese
English
臨床経験
重症破裂性腹部大動脈瘤に対する左開胸・胸部下行大動脈遮断法の経験
Left thoracotomy prior to laparotomy for the treatment of a ruptured abdominal aortic aneurysm
深田 民人
1
,
吹野 俊介
1
,
林 英一
1
,
岡田 耕一郎
1
,
牧原 一彦
1
,
宮崎 明子
1
Tamito FUKATA
1
1鳥取県立厚生病院外科
キーワード:
破裂性腹部大動脈瘤
,
左開胸・胸部下行大動脈遮断法
Keyword:
破裂性腹部大動脈瘤
,
左開胸・胸部下行大動脈遮断法
pp.641-645
発行日 2000年5月20日
Published Date 2000/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904118
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はじめに
破裂性腹部大動脈瘤の手術成績は現在でも満足できるものではなく,死亡率も23〜58%1〜8)と高い.そこで手術成績向上のため迅速な診断,手術までの時間の短縮,そして出血制御を含む手術アプローチが工夫されてきている.この中でショック状態を呈する例に対して左開胸にて胸部下行大動脈を遮断する方法(以下,開胸併用法)は出血のコントロールと血圧の上昇が得られ,以後の操作を容易にし手術成績が向上したとの報告1,5〜7)がみられる.われわれも最近の7年間に重症の破裂性腹部大動脈瘤4例に開胸併用法を採用し,救命率を向上させることができたので若干の文献的考察を加えて報告する.
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