Japanese
English
特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針
直腸脱の治療
Surgery of rectal prolapse
斎藤 和好
1
,
樋口 太郎
1
,
大塚 幸喜
1
,
旭 博史
1
Kazuyoshi SAITO
1
1岩手医科大学医学部第1外科
キーワード:
完全直腸脱
,
不完全直腸脱
,
Thiersch法
,
Gant—三輪法
,
直腸固定術
Keyword:
完全直腸脱
,
不完全直腸脱
,
Thiersch法
,
Gant—三輪法
,
直腸固定術
pp.1583-1586
発行日 1999年12月20日
Published Date 1999/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903981
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直腸脱とは直腸が肛門外へ脱出した状態であり,直腸壁の全層が脱出した完全直腸脱と,粘膜あるいは粘膜下組織のみが脱出した不完全直腸脱に分類される.診断は容易であるが,脱肛や直腸粘膜脱との鑑別が重要である.治療では不完全直腸脱や幼児の完全直腸脱に対しては,軟膏塗布や緩下剤投与などの保存的治療が適応となる.また完全直腸脱に対しては,全身状態が不良のことが多い高齢者には侵襲の小さい会陰式のThiersch法やGant—三輪法,および両者の併用療法が有効である.全身状態良好な患者には再発が少なく,根治性の高い経腹的な直腸固定術(Ripstein法など)が有効である.
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