特集 薬物療法マニュアル
Ⅰ.救急患者の薬物療法
8.外因による障害
低体温症
城 嘉孝
1
,
佐藤 俊秀
2
,
岡元 和文
3
Yoshitaka JO
1
1熊本市立熊本市民病院麻酔科
2熊本市立熊本市民病院集中治療部
3熊本大学医学部附属病院救急部・集中治療部
pp.97-99
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903789
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基本的な事項
低体温症とは直腸温などの深部体温が35℃以下に低下した状態をいう.脳保護目的や心臓麻酔などにおける人為的低体温と区別して,寒冷曝露で非人為的に生じたものを偶発性低体温症と呼ぶ1,2).本症では深部体温の低下とともに標的臓器の薬物に対する反応性が低下する.また肝臓の代謝機能が低下し,薬物の血中半減期は延長する。したがって初期治療における薬物使用は必要最小限にとどめ,復温後過量にならないように注意する.
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