発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003197829
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IPMTとMCTは共に粘液を産生するという大きな共通項をもってはいるが,形態的特徴は臨床的にも組織学的にも大きく異なり,病変部の形状や膵管との関係,年齢や性差や主病変部位,卵巣様間質の有無などに着目すれば,両者の鑑別は比較的容易であると考えられる.外科治療の取り扱いにおいては両者に大きな違いはなく,共に浸潤癌症例では郭清操作を伴う膵切除が必要と考えられるが,MCTでは腺腫以上の腫瘍性病変が殆どであるのに対し,IPMTでは過形成性変化にとどまる経過観察可能症例も少なくないため,膵管形態(隆起型・平坦型)や病変最大径や膵外浸潤などに着目し,各々の特徴を十分把握したうえで画像診断を評価することが重要である
©Nankodo Co., Ltd., 2003