Japanese
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特集 器械吻合・縫合におけるコツとピットフォール
3.胸腔鏡下肺切除術
Stapling technique for thoracoscopic lung resection
川原 克信
1
,
白日 高歩
1
Katsunobu KAWAHARA
1
1福岡大学医学部第2外科
キーワード:
自動縫合器
,
胸腔鏡下肺切除
Keyword:
自動縫合器
,
胸腔鏡下肺切除
pp.313-316
発行日 1999年3月20日
Published Date 1999/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903545
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コツとピットフォール
ステイプラーの作動にミスが生じ,カッターが作動しなかったり,ステイプルが噛み合わず大量出血や縫合不全の原因となることがある.器械の作動ミスは器械自体に原因がある場合と人為的ミスとがある.器械自体の欠陥は防ぎようがないが,操作のミスは絶対に避けなければならない.人為的ミスの原因は以下のような場合である.
(1)ステイプラーの選択の誤り,(2)ステイプラーの誤操作,(3)カートリッジの過剰なloading,(4)アンビルの不十分な清掃.
したがって,作動ミスを防ぐためには次のような点に留意する.
(1)縫合切離する組織の性状,厚さおよび長さによって適切なステイプラーの機種を選択する.組織の厚さが判らないときはENDO Gauge®(オートスーチャージャパン)で計測する.
(2)ステイプラーの操作に習熟する.医師のみならず介助の看護婦も器械の取り扱いに十分慣れる必要がある.
(3)カートリッジの交換は4回までとなっている.過度のloadingは事故の原因となる.
(4)術者は介助の看護婦と連携を密にし,常にアンビルはガーゼで拭って組織片や血液,ステイプルの残りが付着しないようにきれいにしておく.
(5)ステイプラーの挿入には無理なく挿入できる肋間を選ぶ.必要なら新たにポート孔を設ける.無理な角度で挿入し,肋骨によってシャフトに過度な圧が加わると作動ミスを生じる.
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