Japanese
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特集 乳癌の手術:最適化への論点
B.リンパ節郭清のpros and cons
13.腋窩リンパ節郭清における肋間上腕神経の扱い
Treatment of intercostobrachial nerve during axillary dissection for breast cancer
飯野 佑一
1
,
鯉淵 幸生
2
Yuichi IINO
1
1群馬大学医学部救急医学
2群馬大学医学部第2外科
キーワード:
乳癌
,
腋窩郭清
,
肋間上腕神経
Keyword:
乳癌
,
腋窩郭清
,
肋間上腕神経
pp.79-82
発行日 1999年1月20日
Published Date 1999/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903499
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肋間上腕神経は上腕内後側に分布する知覚神経である.われわれは,術前および術中の所見で腋窩リンパ節転移の明らかでない場合に,肋間上腕神経を温存している.方法は,腋窩外側で腋窩や上腕に分布する神経の分枝を探索した後に,肋間筋穿通部近傍の中枢側で神経を明らかにして合流させる方法をとっている.神経切離群(n=38)と温存群(n=28)の上腕内側の知覚検査では,両群間で2点間識別距離に明らかな差はなく,知覚異常の訴えにも差はなかった.神経温存の操作上の問題や神経機能確認の困難さも含め,温存のmeritは必ずしも明確ではないが,リンパ節転移が明らかでない場合には温存する方が望ましいと考える.
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