カラーグラフ 消化器の機能温存・再建手術・4
幽門保存胃切除術—とくに幽門下動脈の温存法について
沢井 清司
1
,
阪倉 長平
1
,
大辻 英吾
1
,
北村 和也
1
,
谷口 弘毅
1
,
萩原 明於
1
,
山口 俊晴
1
Kiyoshi SAWAI
1
1京都府立医科大学第1外科
pp.1529-1534
発行日 1998年12月20日
Published Date 1998/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903458
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
幽門保存胃切除術(PPG)は胆汁の胃への逆流がなく,胃の貯留能も保たれるので,胃中部の早期胃癌に対して多く行われるようになってきている.
PPGを行う際,根治性を高めるために幽門上リンパ節(No.5)および幽門下リンパ節(No.6)を郭清すると1),残される幽門の血流が障害され縫合不全や吻合部狭窄の原因となることがある.一方,No.5またはNo.6リンパ節郭清が不要な症例を適応とすると,適応症例がかなり限られてしまう2,3).
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.