私の工夫—手術・処置・手順・46
Tチューブ挿入時の早期抜去対策の工夫—大網を利用する方法
岡崎 誠
1
Makoto OKAZAKI
1
1兵庫県立西宮病院外科
pp.1301-1302
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903302
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1.はじめに
最近,総胆管結石に対する手術は,EST+腹腔鏡下胆嚢摘出術や腹腔鏡を利用した胆管切開法が提唱されている.しかし,通常の開腹手術で総胆管を切開し,Tチューブ挿入の従来の方法を施行している施設も多いと思われる.この方法の利点は,安全に比較的短時間で行えることである.欠点は,Tチューブ挿入に伴う合併症が時々あること,Tチューブ抜去まで約3週間を要することである.また,高齢者や糖尿病や肝硬変合併などの患者では,瘻孔形成不全が時々見られ,Tチューブ抜去後発熱,激痛,ときには胆汁漏がみられることがある.その対策として以下のように工夫した.
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