Japanese
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特集 血管系病変と腹部消化器外科
急性上腸間膜動脈閉塞症の診断と治療
Diagnosis and treatment of the acute mesenteric ischemia
佐藤 幸治
1
,
小越 章平
1
Koji SATO
1
1高知医科大学第2外科
キーワード:
上腸間膜動脈閉塞症
,
血行再建術
,
選択的血栓溶解療法
Keyword:
上腸間膜動脈閉塞症
,
血行再建術
,
選択的血栓溶解療法
pp.1529-1532
発行日 1997年12月20日
Published Date 1997/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903047
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急性上腸間膜動脈閉塞症(SMA閉塞症)は現在でも重篤な疾患である.SMAが閉塞してから腸壊死になるまでの数時間の間に血流を再開しないと,大量腸切除や試験開腹となり予後が不良となる.心疾患の既往のある高齢者が突然の腹部激痛を訴えたなら本症を念頭におく.選択的SMA造影が確定診断となるが,造影CTやカラードプラ検査も参考になる.発症早期なら選択的血栓溶解療法が適応となる.腹膜刺激症状が出現していれば緊急開腹術を行う.壊死腸管の切除とSMAの血行再建を併わせて行う.術後は長期間の抗凝固療法が必要である.
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