JIM臨床画像コレクション
急性上腸間膜動脈閉塞症
今西 幸市
1
,
安田 晶信
2
1湘南鎌倉総合病院消化器内科
2湘南鎌倉総合病院放射線科
pp.370
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902716
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上腸間膜動脈(以下,SMA)の急性閉塞は,小腸をはじめ広範な腸管血流障害を来し,診断が遅れると腸管壊死まで進行してしまい不幸な転帰をとることが多い.
症例は69歳,男性.高血圧,心房細動の既往があった.急激な心窩部痛および左側背部痛をくり返し,症状の増悪を認めたため紹介入院となった.上図ではSMAのenhanceが途中より消失し(矢印),また上腸間脈静脈(以下,SMV)の口径が細かった(通常はSMA<SMV).下図では,左腎に部分梗塞を認めた(矢印).以上より,急性上腸間膜動脈塞栓症および腎梗塞と診断し,小腸広範切除術ならびに塞栓除去術が施行された.
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