Japanese
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特集 サイトカインからみた周術期管理
肝移植術後のサイトカイン変動
Cytokine profiles after liver transplantation
原田 裕久
1
,
若林 剛
1
,
島津 元秀
1
,
北島 政樹
1
Hirohisa HARADA
1
1慶應義塾大学医学部外科
キーワード:
肝移植
,
炎症性サイトカイン
,
炎症抑制性サイトカイン
Keyword:
肝移植
,
炎症性サイトカイン
,
炎症抑制性サイトカイン
pp.605-609
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902719
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肝移植術後に出現し得る再灌流障害,拒絶,感染などの合併症にはいずれも炎症性サイトカイン,炎症抑制性サイトカンが大きく関与しており,術後のサイトカイン変動を検討することは病態を把握し,予測するために非常に意義深いことと思われる.自験例での検討では,サイトカインは免疫抑制下にもかかわらず臨床経過に対応して血中で変動し,とくにIL-1raは侵襲に,IL-8は感染に対してよく相関した.今後,拒絶の際の動態をも含めた肝移植後の血中サイトカイン動態の解析は,早期治療に直結した新しい非侵襲的診断法となり得る可能性を持ち,また臨床経過を正確に理解するうえでも非常に有意義である可能性が示唆された.
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