Japanese
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特集 サイトカインからみた周術期管理
食道癌術後のサイトカインの変動
Changes of cytokines in the cases of esophagectomy
標葉 隆三郎
1
,
里見 進
1
Ryuzaburo SHINEHA
1
1東北大学医学部第2外科
キーワード:
サイトカイン
,
手術侵襲
,
術前ステロイド投与
,
生体反応の制御
Keyword:
サイトカイン
,
手術侵襲
,
術前ステロイド投与
,
生体反応の制御
pp.583-589
発行日 1997年5月20日
Published Date 1997/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902716
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食道癌手術の周術期には,高サイトカイン,高ホルモン血症の病態となっており,サイトカインの産生によって顆粒球を初めとする種々の細胞が活性化される.サイトカインは生体防御反応や組織修復に重要であるが,過剰なサイトカインの産生は,正常な細胞を傷害し,臓器傷害をまねく.術前ステロイドの投与は,臨床的にはサイトカインやホルモンの過剰な産生を抑制し,水分電解質バランスを改善し循環動態を安定させ,不整脈の発生を減らす.また,手術侵襲モデルにおいて,ステロイドの投与には至適な時期や量があり,著明にサイトカインの産生を減らすばかりでなく,肺胞や腹腔macrophargeの活性化を抑制する.サイトカインの産生を含めて手術侵襲に伴う生体反応を軽減することは周術期管理を容易にし,手術適応や術式を拡大することが可能になる.
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